遺言書作成サポート

推定相続人の間で話し合いがまとまらないと予想される場合

 自分の子供同士の仲が良くないなど、推定相続人となる者の間で話し合いがまとまらないと予想される場合は、公正証書で遺言を作成しましょう。

 その際に気をつけるポイントは、

 ■ 各相続人の家庭や金銭的な事情を考慮しなるべく公平な分配を心がけること。

 ■ 一部の相続人に大部分の財産を承継させる場合や第三者に遺贈する場合は遺留分に配慮すること。

 ■ なぜそのような遺言をしたか明確な理由を記すこと。

 ■ 遺言の内容に沿った公平な相続手続きを進めるために遺言執行人を指定しておくこと。

 などです。

 自分の死後にどのような事態が起こり得るのか想定し、相続人となる者に配慮した遺言を作成しておけば、相続人間のトラブル防止や相続手続きの手間と時間を大幅に減らすことができます。

 このような場合の参考となる遺言の記載例として、「法務太郎に推定相続人として、妻・法務花子、長男・法務一郎、二男・法務二郎がおり、出来るだけ法定相続割合で財産を遺したい場合」を以下に記します。

記載例)法定相続割合に近い割合で財産を遺したい場合

遺 言 書


    遺言者法務太郎は、次のとおり遺言する。


  1 遺言者は、遺言者の有する下記の不動産を、妻法務花子2分の1、長男法務一郎および
    二男法務二郎にそれぞれ4分の1の割合で相続させる。

    不動産の表示
     (省略)


  2 遺言者は、遺言者の有する一切の預貯金を、上記法務花子に2分の1、上記法務一郎に
      4分の1、上記法務二郎に4分の1の割合で相続させる。


  3 前各条に記載のない財産は、すべて上記法務花子に相続させる。


  4 本遺言を執行する遺言執行者として、上記法務花子を指定する。上記法務花子が遺言者
    と同時もしくは遺言者より先に死亡したときは、上記法務一郎を遺言執行者に指定する。


 ※ あくまでも一例です。実際の遺言書作成にあたっては、ご事情に合わせた内容を検討したうえで、遺言書としての要件を整える必要があります。